ベビー用品の準備はいつから?妊娠月数別やっておきたい出産準備
監修:古市 菜緒
- プロフィール
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助産師としてこれまで10,000件以上の出産に携わり、5,000人以上の方を対象に産前・産後セミナー等の講師を務める。助産師のレベルが世界的に高いAUSとNZで数年生活、帰国後バースコンサルタントを起ち上げる。現在は、高齢出産の対象であるOVER35の方にむけた「妊娠・出産・育児」をサポートする活動を行う。その他、関連する記事の執筆やサービス・商品の監修、企業のセミナー講師、産科病院のコンサルタントなどを務める。
初めての妊娠だと、出産準備が不安ですよね。いつごろから何を揃えればよいのか、心配なことがたくさんあるでしょう。今回の記事では、赤ちゃんを迎えるために必要な「ベビー用品の準備」について、妊娠月数別に紹介します。
ベビー用品は、できれば妊娠6か月ころから準備を始めたいところです。少し早いのでは?と思うかもしれませんが、アイテムの種類が多く、1回の買い物ではすまないこともあり、また準備や配達が必要で手配に時間がかかるアイテムもあります。家族や先輩ママへの相談など、情報収集する時間も必要でしょう。
また、妊娠6か月ころならママの体調も安定しやすく、動きやすい時期なので体調的にも安心です。
9か月以降になると、おなかが大きくなり動くのがつらくなりますし、体調に変化が起きやすくなります。特に出産前は急な入院が必要になったり、予定日が早まったりするケースがありますから、ギリギリの準備は避けたほうがよいでしょう。
早めに余裕を持って用意をし、落ち着いた気持ちで出産に臨みたいですよね。
【妊娠6か月~7か月(妊娠中期)】生まれてくる赤ちゃんのための準備を始める
妊娠6か月~7か月ころの妊娠中期に入ったら、赤ちゃんを迎える準備を始めていきましょう。
ベビー用品を購入・レンタルする前に、家の中の整理やリサーチなどの下準備から始めます。まだ体も動かしやすい時期なので、ベビー用品店などに足を運びアイテムを実際に見て、サイズや素材などをチェックしておくとよいでしょう。
家の中を整理する
まず赤ちゃんが過ごす部屋とおおよその場所を決め、部屋を整理しておきます。
部屋と場所は、ベビーベッドを使用するかしないかで変わってくるでしょう。ママ・パパの目が届きやすい場所で、物が落ちてきたりカーテンが赤ちゃんにかかったりせず、直射日光やエアコンの風が当たらない場所を選びます。赤ちゃんに快適な湿度・温度があるので、温湿度計を用意して測ってみるのもよいでしょう。
赤ちゃんが過ごす場所の近くに、オムツやおしりふき、スタイやガーゼ、着替えなど、頻繁に使うベビー用品を置くと便利です。授乳スペースやオムツ替えスペースも必要なので、ある程度広くて清潔な空間を確保しましょう。
あわせて、不用品を処分したり、家具を移動するなど、部屋のレイアウトを変えたりする必要が出てくるかもしれません。授乳や沐浴などでキッチンやお風呂場と行き来が多いため、生活動線も確保しておくと便利です。
また、赤ちゃんがハイハイするようになると、けがや誤飲の危険がある物(割れ物、コンセント、コード、薬、ボタン電池、家庭用化学用品、ティッシュペーパーなど)を遠ざける必要があります。赤ちゃんを迎える前から、整理しておきたいところです。
ベビー用品のリサーチを始める
部屋づくりの目途がついたら、何を買うか、レンタルするかなど、ベビー用品のリサーチを始めましょう。
まずインターネットや雑誌・本などで調べてからベビー用品店に行くのがおすすめです。赤ちゃんを迎え入れる前に揃えておく必要がある物、すぐに購入が必要でない物、実際はあまり使わない物などがあるので、先輩ママや店員さん、助産師さんなどにいろいろ聞いておきましょう。
また、赤ちゃんが生まれると外出しにくくなります。生後3か月くらいまでに必要な物も今のうちに見ておくと、後で必要になったときにインターネットなどで購入しやすく便利です。
ベビー用品のなかには、ベビーベッドやベビーバスなど、レンタルできる物も多くあります。リサーチするなかで購入にするかレンタルを利用するかを決めて、レンタルする場合は早めに予約しましょう。出産が早まった場合に備えて予定日より前に配送日を指定しておきたいですし、直前になればなるほど希望のアイテムがレンタルできないケースも出てきます。
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【妊娠8か月~9か月(妊娠後期)】入院準備品&出産直後に必要なベビー用品を揃える
ベビー用品やママの入院準備品は、妊娠8か月~9か月の間に揃えていき、臨月になる出産予定日の1か月前には、準備がほぼ終わっていることが理想です。入院時には、ベビー用品だけでなく、ママの入院生活用品も必要になります。それぞれ解説していきましょう。
入院時に必要なアイテムを揃える
ベビー用品の準備と一緒に、入院時に必要なアイテムを確認して準備しましょう。アイテムは次の三つに分けて、それぞれ大小のバッグに入れて準備しておくと、入院がスムーズです。
①入院するための必需品+貴重品+最低限必要な物(小さなバッグに)
母子手帳(母子健康手帳)、健康保険証、診察券、印鑑・お金、ハンカチ・ティッシュ、タオル、筆記用具、時計、リップクリーム・ハンドクリームなど
②入院中の必需品(一人で持てるバッグやリュックに)
パジャマ、はおりもの、靴下、ルームシューズ、産褥用ショーツ、化粧品・化粧道具、授乳用ブラジャー、マタニティクリーム・乳頭ケアクリーム、産褥パッド・吸収ライナー、フェイスタオル・バスタオル、入浴・洗面用具、曲がるストロー・ストローマグ、ビニール袋、スマートフォンなどの充電器、イヤホンなど
③出産後に必要な物(大きめのバッグに)
赤ちゃんの肌着、ベビーウェア、オムツ、おしりふき、おくるみ、ガーゼ、赤ちゃんの靴下、母乳パッド、産褥ニッパー、シェイプガードル、骨盤ベルト、産褥ショーツ予備、授乳ブラ予備、ママの退院ウェアなど
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急に一人で入院することになったら、まず①のバッグ、可能ならば②のバッグを持っていき、残りは家族などに持ってきてもらいましょう。
病院や産院によって、入院時に必要なアイテムや備え付けの物品、アメニティなどが異なります。入院前に入院準備品リストをもらえるので、確認しておきましょう。
産後すぐに使うベビー用品や手配に時間のかかるアイテムを揃える
妊娠6か月~7か月の時期にリサーチしておいたベビー用品のうち、産後すぐに使う物、配達などが必要なアイテムを揃えておきましょう。
①赤ちゃん用の衣類、②オムツ・ベビーケアアイテム、③授乳アイテム、④お風呂用アイテム、⑤おでかけ用アイテム、⑥おやすみ用アイテム、⑦ママのためのアイテムなどに分けて、それぞれ必要なアイテムと個数をリストアップしておくと便利です。次に「準備しておきたいベビー用品リスト」を紹介しますから、参考にしてください。
出産の直前・直後は外出が難しいことがあるので、妊娠8か月~9か月の時期に準備が終わっていると、安心して出産を迎えられます。
また、揃えたベビー用品は、入院中あるいは退院後、すぐに使える状態にしておきましょう。たとえばベビー服の水通し、自動車へのチャイルドシートのセット、ベビーカーやベビーベッドの組み立てなどです。また、ベビー用品の配置や収納場所も決めておくとよいでしょう。
出産前にベビー用品を準備するときのポイント
特に初めての出産だと、何が本当に必要なのか、どれくらい買えばいいのか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。大切な赤ちゃんを迎えるために、つい考えすぎてしまうこともあるでしょう。ここでは買ってから後悔しないように、出産前にベビー用品を準備するときのポイントを2つ紹介します。
出産前に準備するベビー用品は「必要最低限」がおすすめ
先輩ママなどに聞くとわかると思いますが、インターネットや本・雑誌などの出産準備品リストにあって揃えてみたものの、「結局、使わなかった」というケースは多く見られます。最初に準備するのは必要最低限にして、追加で必要なアイテムを揃えていくスタイルがよいでしょう。
たとえば、搾乳器やおしゃぶり、新生児用の靴下、ミトンなどは、出産後のママと赤ちゃんの状態によっては使わないことがあります。また、布オムツ、おしりふきウォーマー、ベッドメリー、ベビーラック(ハイローチェア)、バウンサー、ベビースケールなどは、重宝したという声がある一方、使わなかったという声もあります。
そのほか、ベビー服なども、最近は1着でさまざまな役割を果たす機能性に優れたタイプの商品が生まれていますから、あまり多くの種類は必要ない場合があります。
出産前に準備するベビー用品は生まれる季節に関わらず同じ物でよい
春夏秋冬、どの季節に生まれても、実は最低限必要なベビー用品は、あまり変わりません。「冬生まれや夏生まれでは、ベビー服が違うのでは?」と思うかもしれませんが、生まれてすぐは外出を控えることも多く、部屋の中であればそれほど寒暖の差は激しくありません。
それに、赤ちゃんの場合、冬も「ちょっと薄着」が基本。大人の感覚だと「少し寒い」と思えるような環境が、赤ちゃんにとっては快適です。
赤ちゃんの体温調節機能は未熟なので、厚着をさせると熱がこもって体温が異常に上昇してしまい、かえって危険な状態になります 。また、赤ちゃんは新陳代謝が活発で汗をかきやすいため、あせもなどのトラブルの原因にもなるでしょう。冬も厚手の服装ではなく、重ね着で調整しますから、冬用の厚手のベビー服は不要の場合も多いです。
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早めの準備で、大切な赤ちゃんを迎えよう
ベビー用品の準備を、いつから、どのように始めればよいか、イメージできたでしょうか。
余裕を持って始めれば、ベビーグッズを揃えるのはママ・パパの楽しみの一つになります。これから迎えるかわいい赤ちゃんを想像しながら一つひとつアイテムを選んでいくと、しだいに親になる実感が湧きますし、幸せな気持ちにもなるでしょう。赤ちゃんのお部屋をかわいくつくるのも楽しいですよね。
早めに準備が終わって余裕があれば、生後1か月ころにお宮参りの時期がきますから、祝着(のしめ)やベビードレスなども見ておくとよいかもしれません。1か月はあっという間です。